「お湯割りにすると、甘い香りと旨みが花開くんです」
大分・常徳屋酒造場の中園誠さんから聞いて、飲んでみたくなった言葉です。
麦焼酎というと、すっきりした飲み口を思い浮かべる方もいるかもしれません。
でも、中園さんが話してくれたのは、数年かけて熟成させ、温かくしてほっこり楽しむ麦焼酎でした。
どんな香りなんだろう?
気になって話を聞いていると、原料の麦を選ぶところまで話が広がりました。
常徳屋酒造場があるのは、大分県宇佐市…
米や麦が育つ穀倉地帯です。
この蔵では、焼酎を2年から4年ほど熟成させています。
使うのは「老ね麹」と呼ばれる麹
中園さんによると、数年寝かせたときに甘みが出るよう、麹造りの段階から考えているそうです。
お店で焼酎を紹介するとき、僕はどうしても、今グラスに入っているお酒の話をしています。
でも、蔵はその味を目指して、何年も前から準備が始まっているんですね…
中園さんが目指すのは、「飲みごこちの良いむぎ焼酎」
どんな飲みごこちなのか、まずはひと口飲んでみたい。
それから、中園さんの話を聞いてみたくなります。
宇佐の麦を選んだ理由
中園さんは、もともと宇佐の出身ではありません。
鹿児島で育ち、福岡で銀行員として働いた後、結婚を機に奥様の実家の酒蔵へ入りました。
当時、大分県の多くの焼酎蔵でオーストラリア産の大麦が使われる中、中園さんが目を向けたのは、地元・宇佐で育つハダカ麦でした。
そして2003年、独立して自社ブランドでの酒造りを始めるにあたり、この麦を選びます。
ハダカ麦は、六条大麦の一種で、粒が小さく、焼酎造りでは得られるアルコールの量も少ないそうです。
それでも、地元の麦で造ってみたいという思いがありました。
そんな蔵が掲げる言葉が「ALL USA」
アメリカではなく、大分の宇佐です。
最初は、なるほど、うまいこと言うなと思いました。
でも、麦を選んだ経緯を聞くと、ただの言葉遊びではないことが分かります。
宇佐で暮らすうちに、地元の麦のどんなところに惹かれたのか?
初めて仕込んだとき、どんな手応えがあったのか?
そのあたりも聞いてみたいですね。
蔵を代表する「宇佐ぼうず 道中」は、宇佐産のハダカ麦を使い、常圧蒸留で造り、2年以上熟成させた麦焼酎です。
「地元の麦を使っています」と聞くだけなら、さらっと飲んでしまうかもしれません。
でも、中園さんがその麦を選んだ話を知ると、もうひと口、ゆっくり飲んでみたくなります。

11月28日、中園さんが三軒茶屋へ
その中園さんが、11月28日(土)、三軒茶屋へ来てくださいます。
街のお祭り「三茶縁日」の中で、僕たち三軒酎屋が企画する「お湯割ミライ」。今回は最初の回となるEpisode 0です。
中園さんに会えるのは、28日の一日だけ!ご本人にお湯割りを注いでもらいながら、麦や酒造りの話を聞けます。
「ALL USAって、宇佐のことなんですね」
そんなひと言からでも、「おすすめを一杯ください!」でも構いません。いつも飲んでいるお酒や、好きな味を伝えてみてください。
宇佐の麦を選び、数年かけて仕上げた焼酎を、三茶の散歩の途中で飲む。しかも、造った本人が注いでくれる。
なかなか面白い寄り道になりそうです。
美味しいものを食べて、少し肌寒くなったら立ち寄る。温かいカップを両手で包んで、まずは香りを感じてみる。
「花開く」って、どんな感じなんでしょうね。
11月28日、中園さんに注いでもらう一杯。その香りを、僕も楽しみにしています。

【開催案内】
三茶縁日「お湯割ミライ」Episode 0
開催日: 2026年11月28日(土)・29日(日)
会場: タイムズ太子堂 第9(ふわふわBASE)
お湯割り: 一杯700円
入場無料・予約不要。 一杯だけでも歓迎です。
企画: 三軒酎屋/有限会社 五臓六腑
参加蔵元紹介②
常徳屋酒造場(大分県宇佐市)
来場予定:4代目・中園誠さん
常徳屋酒造場の参加は11月28日(土)のみです。
※当日の提供銘柄は調整中です。決まり次第、三軒酎屋の公式Instagram・noteでお知らせします。

【三軒酎屋の中の人note】
