「三軒酎屋って、ダジャレですよね?」
はい!ダジャレです…
三軒茶屋の「茶」を、焼酎の「酎」に変えただけ
我ながら、かなりのベタです
でも最近、このベタさが案外大事なんじゃないかと思っていたりします
日本には昔から、言葉の響きに意味や願いを重ねて楽しむという特性があります
おせちの黒豆は「まめに暮らす」、昆布は「よろこぶ」、鯛は「めでたい」
冷静に考えれば、なかなかの言葉遊びです
それでも僕らは毎年、それを当たり前に、ありがたく食べている
四を「死」と重ねて避けたり、八を「末広がり」として喜んだり、勝負の前にカツを食べるのも、似たようなものかもしれません…
本気で信じているかどうかは、たぶんあまり重要じゃないと思います
「よろこんぶね」なんて笑いながら、みんなでその言葉に乗っかる
言葉の響きに意味を重ねて、同じ気分を共有する
そう考えると、ダジャレって案外、日本人に馴染みのある「場のつくり方」なのかもしれませんね
「いや、ダジャレかよ!」から会話は始まる
そして、話は三軒酎屋に戻ります
三軒茶屋の「茶」を「酎」に変えただけ
「いや、ダジャレかよ!」
そうツッコめる時点で、もう会話が始まっていますよね?笑
僕は、ここが結構大事だと思っています

クラフト焼酎の入口に、知識はいらない
クラフト焼酎って、知ろうとするとかなり奥がありますが、飲み始めるのに、その知識はいらない
「このラベル、気になる」
「このソーダ割り、好きかも」
最初は、それくらいでいい。
なのに、詳しい人の酒に見えて、飲む前から少し身構えてしまう人もいる。
だったら、入口の看板くらい、少しくだらなくてもいい。
「三軒酎屋」と聞いて笑う
「で、三軒酎屋って何?」となる
「三軒茶屋で、クラフト焼酎を面白がろうとしてるんです」
そこまで会話が続けば、もう十分です
誰が見てもダジャレだから、誰でもツッコめる。ツッコんだ瞬間、こちらが一方的に説明する側ではなくなる
相手も、言葉遊びに参加している
おせちの語呂合わせと三軒酎屋を一緒にしたら怒られるかもしれませんが、僕には少し似て見えるんです
言葉をきっかけに、みんなで面白がる
その輪の中に、クラフト焼酎も入れてしまう。

「なんか面白そう」が、文化の最初の一杯になる
僕はクラフト焼酎を、高尚なものとして遠くに置きたいわけではありません。
もっと普段の夜に混ざってほしい。
「なんか面白そう」で一杯飲んでみる。飲んでみたら、「これ、好きかも」となる
そのくらいの始まり方でいいと思っています。
「クラフト焼酎を学びましょう」だと少し身構えるけれど、
「今夜、三軒酎屋で一杯どう?」なら、ちょっと笑える。
三軒酎屋は、三軒茶屋の「茶」を「酎」に変えただけのダジャレです。
「なんだそれ」と笑ってもらえたら、それでいい
そのあと、「で、どんな焼酎があるの?」と続いたら、もっといい
ダジャレは、クラフト焼酎の美しい玄関である!笑
……なんて言うと、ちょっと大げさですかね
まあ、三軒酎屋ですから、そのくらいでいいんです。

【三軒酎屋の中の人note】
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女性の1人飲みの参考書?
倉嶋紀和子(くらしま きわこ)
日本の雑誌編集長、エッセイスト、タレント
大衆酒場文化の第一人者として多方面で活躍
・肩書:『古典酒場』創刊編集長
・称号:酒サムライ(2022年叙任)
・愛称:酔女(吉田類さん命名の俳号)
・雑誌創刊:2007年に居酒屋特化誌『古典酒場』を創刊
・TV出演:『二軒目どうする?』『にっぽん酒処めぐり』など

