甘くない甘さの向こう側。喜界島・朝日酒造が三軒茶屋にやってくる

「黒糖焼酎って、甘いんでしょ?」

そう思っている方、けっこう多いんじゃないでしょうか?

なにしろ、原料は黒糖ですからね…
ところが飲んでみると、ちょっと印象が違います。
ふわっと甘い香りはするのですが、砂糖みたいに甘いわけではない!

黒糖焼酎は蒸留酒なので、黒糖そのものの甘さが、そのまま残っているわけではありません。
この「思ってたのと違う」が、黒糖焼酎の面白いところなんです。

11月28日・29日
そんな黒糖焼酎を造る喜界島・朝日酒造から、四代目蔵元で杜氏の喜禎浩之さんと、奥様のルミさんが三軒茶屋にやって来ます。
三茶縁日の中で開催する「お湯割ミライ Episode 0」

今回は「朝日」「飛乃流朝日」「壱乃醸朝日」の3種類をご用意します。

黒糖焼酎は、奄美群島でしか造れない

実は黒糖焼酎は、どこでも造れるお酒ではないんです!

1953年、奄美群島が日本に復帰した際、黒糖と米麹を使うことなどを条件に、奄美群島だけで造ることが認められました。
黒糖焼酎は、島の歴史ともつながっているお酒なんですね…

朝日酒造があるのは、その奄美群島のひとつ、喜界島。
サンゴ礁が隆起してできた島で、サトウキビ畑が広がっています。
創業は1916年。今年で110年。

「朝日」という名前も、奄美群島の最も東側に位置する喜界島が、ひと足早く朝日を迎えることに由来するそうです。
焼酎の話だけじゃなかった

浩之さんとルミさんには以前、三軒酎屋の飲食店スタッフ向けセミナーにも来ていただきました。
そこで印象に残ったのが、ルミさんのお話でした。
浩之さんから聞く酒造りの話は、もちろん面白い!
でも、喜界島での暮らしや、家族から見た蔵の日々の仕事も、とても印象に残っています。

僕たちがお客様に出しているのは、グラスに入った一杯です。
でも、その向こうには畑があって、仕込みがあって、それを続けている人たちの暮らしがある。
焼酎って、造り方だけ聞いていても分からないことがあるんだな。
あのとき、そんなことを思いました。
朝日酒造では1999年から有機農法によるサトウキビ栽培にも取り組み、自分たちで黒糖を造ることにも挑戦しています。
すべてのお酒に自社栽培のサトウキビを使っているわけではありませんが、原料が育つところから関わっている蔵なんです。

ちなみに朝日酒造は、「酒屋が選ぶ焼酎大賞」で第1回から5年連続で受賞しています。
これまで選ばれてきたのは、「壱乃醸朝日」をはじめ、それぞれ個性のある焼酎たち
そして5年目の今年、選ばれたのが定番酒の「朝日」でした。
特別な限定酒ではなく、ずっと造り続けてきた蔵の顔ともいえる一本。
そこが、なんだか嬉しいんですよね…

黒糖を減らす。今度は2.5倍にする。

今回、ぜひ試してほしいのが3種類の飲み比べです。

まずは定番の「朝日」。
黒糖らしいコクがありながら、後味はすっきり。

続いて「飛乃流朝日」。
「朝日」より黒糖の使用量を控え、低温発酵で仕込んだ一本です。ぬるめのお湯割りで、香りがゆっくり広がるように考えて造られているそうです。

そして「壱乃醸朝日」。
こちらは反対に、黒糖の使用量が「朝日」の2.5倍。
黒麹で仕込み、豊かな黒糖の香りとキレのある飲み口が特徴です。

黒糖を控える。
今度は、2.5倍まで増やしてみる。

なんで、そんな両極端なことをするんでしょうね(笑)
しかも黒糖をたくさん使ったからといって、砂糖みたいに甘くなるわけではありません。

お湯で割ったら、香りや味わいはどれくらい違うのか。
これ、3杯並べてみたくなりませんか?
僕も当日、浩之さんに聞きながら確かめてみようと思っています。

「お湯割りミライ」は、焼酎好きだけが集まる専門イベントではありません。
三軒茶屋の街で開かれる「三茶縁日」の中で開催します。
だから、焼酎を目当てに来なくても大丈夫!
縁日をぶらぶら歩いていて、湯気の立つグラスが気になったら一杯だけ飲んでみる。
それくらいの感じで、ふらっと立ち寄ってもらえたらと思っています。

「黒糖焼酎、ちゃんと飲んだことないな」
むしろ、そんな方にこそ来てもらいたい。
今回は浩之さんとルミさんも、喜界島から来てくださいます。
難しいことを勉強するより、一杯飲みながら直接話してみる。
焼酎のことでも、喜界島の暮らしのことでも、気になったことがあればぜひ二人に聞いてみてください。

もちろん、「よく分からないので、おすすめを一杯ください!」でも大歓迎です。

11月の終わり
少し肌寒くなった三軒茶屋で、喜界島の黒糖焼酎をお湯で割って飲んでみる。

まずは定番の「朝日」からいくか?
それとも、黒糖を控えた「飛乃流」と、2.5倍使った「壱乃醸」を比べてみるか?
「黒糖焼酎って、甘いんでしょ?」
そう思っている人ほど、たぶん面白い。

答えは11月の三茶で、喜界島の二人に注いでもらって確かめてみてください。

【開催案内】

三茶縁日「お湯割ミライ」Episode 0
開催日: 2026年11月28日(土)・29日(日)
時間:両日12:00〜17:00
会場: タイムズ太子堂 第9(ふわふわBASE)
お湯割り: 一杯700円
入場無料・予約不要。 一杯だけでも歓迎です。
企画: 三軒酎屋/有限会社 五臓六腑

参加蔵元紹介③
朝日酒造(鹿児島県・喜界島)
来場予定
四代目蔵元・杜氏 喜禎浩之さん
喜禎ルミさん

提供予定
・朝日
・飛乃流朝日
・壱乃醸朝日
※提供方法などの詳細は、三軒酎屋の公式Instagram・noteで随時お知らせします。

【三軒酎屋の中の人note】

この記事を書いた人

中島健壱|三軒酎屋の中の人