この日は、知り合いと飲んでいたときに「最近よかったお店」として教えてもらった一軒。
行きたいお店が山ほどある中、なぜか優先順位がぐんと上がって今日はこのお店にしようと自然に決まった。
こういうとき、ありませんか。
理由はうまく言えないのに、「今日はここがいい」と自然に決まる瞬間。
銀座という違和感
場所を調べると、「銀座」一瞬戸惑う。
私にとって銀座は、何か理由がないと行かない場所。
でも今回はそんな気分じゃない。
お店の名前に酒屋って書いているし、ちょっとカジュアルめでもいいかもしれない。
そう思えた瞬間、気持ちが少し軽くなる。
友達には「銀座集合で!」とLINEを送った。
最初の一杯
席についてメニューを見ると、ビールの名前が楽譜のように並んでいる。なんとなく上から順番に読みたくなる。
普段なら、雰囲気に飲まれ「とりあえずビールで!」って言ってしまうが、今日は違う。
“今だからビールを飲みたい。”そう思い大きな声「ビールで!」と注文。
「いまびー。」とか言って友達と笑いあう。
そんなことを言っても許される空間。
ありがとうー!神様。最高のスタートだ。

頼んだもの
・brasserie LUPURON
・反射炉ビヤ Natural Yeast Beer
・アルケミエ ファーストエッセンス キンモクセイ(ジン)
・WILD DEER(ジン)
・ニシンの白子と葉玉ねぎのグラタン
・わさび菜の白和え
・短角牛レバー炙り
・羊肉赤身の炭火焼
ビールの余韻
最初に飲んだビールはどちらもワインのぶどうの搾りかすを使って作られたクラフトビール。
ビールの苦味はあるものの、飲んだあとに口の奥でブドウの皮の渋さをじっくり感じる。
いい余韻だ。
銀座だからか。
なんか立地(リッチ)な感じがする!と出だしは順調。
気分も上々。

季節と選択
料理は、季節ものとジビエが並ぶ。
メニューを見た瞬間目に入ってしまった。「白子」
花粉症と桜の開花でこの間春が来た宣言と共に白子終いをしたはずなのに、「白子」というワードが見えてしまって、冬に逆戻り。
それでもいい。白子が食べたいと即決。
レバーはついついいつも頼んでしまう。おいしいでもうまいでもない。
そう。「うーまい。」(う↑で上がってください。)

決めないという選び方
気が付いたら、ビールがなくなっていた。
いそいそと次のお酒を飲もうとメニューを凝視する。
日本酒、ワイン、サワー・・・。選択肢が多いと、逆に決められなくなる。
そう思い店内をチラチラみるとカウンターに並ぶ瓶が気になる。
聞いてみるとジンだそう。
たくさん並んでいたので分からずこういうときは決めない方がいい。と思い
「面白いのください。」とお任せでお願い。
投げやりだが、それも楽しみたいともってくる瓶とグラスにワクワク。
2種持ってきてもらい、新しい発見をしてしまった。
飲んだあとにすっと後ろに金木犀を感じて、どこか香水を浴びたみたいな感覚をもつ金木犀のジン。
名前の通りスモーキーで深さが合ってどこかウィスキーを飲んでいる感覚になる、さすがのWILD DEER。

予想外の相性
すがさず、ラムがほしい。羊の登場です。
そっと登場し食べやすいのかと思わせぶりだったが、ちょうどよく主張してきて芳醇なラムの香りがジンと合いすぎる。
まさか、そう来たか。拍手喝采。
ジンをここまで味わったのは初めてだった。
色も、味も、余韻も違う。こんなに違うものなんだと知ってワクワク感が止まらない。
これまでの固定概念が変わって行く感覚。

空間の混ざり方
落ち着きを取り戻し店内を見渡すと一人で飲む人、常連さん、カップル、外国人観光客。
ビールだけの人もいれば料理をしっかり楽しむ人もいる。
その混ざり方が、面白いし、自分の好きなように楽しんでいいんだと思わせてくれた。
正解のない夜
気づけばすごく居心地がいい。
選び方も、飲み方も正解がない。
それでもいいと肯定されている空間・感覚だった。
店を出て周りを見ると銀座の風景が戻ってくる。
「あ。そうか今日銀座で飲んでたんだ。」
今日は“正解を選ぶ”日ではなく
“選び方を楽しむ”日だった。
そんな飲み方も、悪くない。
ポイント
・ビール・日本酒・ワイン・ジンなど多様なお酒の選択肢がある
・少し変わった、こだわった味わいを楽しめる
・飲み方に正解がない空気感
・色々な選び方に挑戦してみる
利用シーン
・いつもの飲み方を少し変えたい日
・自分の感覚で選びたい日
・新しいお酒の楽しみ方に出会いたい日