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白酒特集
レッツバイチュー|水曜19時、秋葉原。白酒でスパイス爆弾を喰らい尽くす。
水曜日の19時前。秋葉原の、あのちょっと雑多な駅前を抜けて「香福味坊」のドアを開けた瞬間、クミンと八角などスパイスの香りがガツンと鼻をくすぐった。これこれ、この匂い。まだ週の半ばの水曜日にも関わらず「よっしゃ飲むぞ」とスイッチが入る。 今夜集まったのは、総勢21人の男女。 こういうお酒のイベントって「はじめまして……」とおそるおそる始まることが多いけれど、今夜はとば口からちょっと様子が違った。なぜ […] -
Column
逸見愚栄観察日記01
担当編集が行く、無限乾杯天国地獄録。 逸見愚栄という人間は、私から見ると理想の酒飲みである。 「乾杯。」 この言葉を、彼は一晩で百回以上口にしているのではないだろうか。メガハイだろうが、瓶ビールだろうが、日本酒だろうが関係ない。店主と乾杯。隣のお客さんと乾杯。久しぶりの友人と乾杯。新しく知り合った人とも乾杯。とにかく、乾杯をする。 「もう、そろそろ。」私がそう思い始める頃、決まってもう一度、乾杯が […] -
焼酎特集
nano 第3回|確かな技術をラフにまとう。「ちゃんとしたイタリアン」で自由に気持ちよく飲む焼酎
掛け合わせが生み出す、静かな心地よさ 「うちは焼酎に料理をがっつり寄せるっていう意識、あんまりないかもしれないですね。どっちでも行けるというか、焼酎の方が懐は広いですから。」 カウンター越しにそう語る「nano」の店主・長野氏の言葉には、現代の飲食シーンでは、目立たなくなってしまったが私たち呑み手がもっておきたい、極めて本質的な「自由」が宿っている気がする。 現代のグルメカルチャーは、とても豊かに […] -
焼酎特集
nano 第2回|トリッパ、穴子、羊の脂を包み込む余韻。
イタリアンをやってきた人間が出す「焼酎」の余韻 金曜日から月曜日まで、中国の蒸留酒である白酒(バイチュー)と創作台湾料理で賑わいを見せる渋谷の空間は、火曜日と水曜日の夜になるとその表情をガラリと変える。 ガラス張りの店舗に掲げられるのは、店主・長野雄(ながの・ゆう)氏の個人名義の看板『nano(ナノ)』。カウンターに並ぶのは、昨夜までの異国情緒あふれる白酒のボトルではなく、日本各地の蔵元から厳選さ […] -
焼酎特集
nano 第1回|看板のない異質空間に、二つの夜が迷い込む。
渋谷の境界線で、料理人・長野雄が仕掛ける「選択肢」という名の自由形 渋谷駅から明治通りを南へ歩いて約10分。大通りの喧騒から少し外れた小道に、その店はある。ガラス張りのスタイリッシュな佇まい。しかし、外から覗き込んでも、そこが何を生業としている場所なのかは一見して判然としない。 インテリアショップなのか、デザイン事務所なのか、あるいは飲食店なのか。外から見ていると何屋かわからないため、最初は誰もが […] -
Sense
人形町 梅田 後編|100年先へ暖簾を残す。変えぬ伝統と、和食のフィルターがもたらす新たな息吹
五感を揺さぶる「梅田丼」の衝撃と、絶対に変えないこだわり 新しく生まれ変わった『人形町 梅田』の客席に座り、お目当ての看板メニュー「梅田丼」を注文する。運ばれてきたどんぶりの蓋を開けた瞬間、どこまでも芳しい香りが広がる。 丼の中に美しく収まるのは、「地焼き」が生み出す、圧倒的な佇まいのうなぎだ。一度も蒸されることなく、炭火の強火力で一気に焼き上げられた皮目は、お箸を当てた瞬間に「パリッ」と小気味よ […] -
Sense
人形町 梅田 前編|50年の暖簾と「おもてなしの記憶」を繋ぐ。新生『人形町 梅田』が紡ぐ、美しき事業継承の物語
五感に響く食の体験とは、単に味の良し悪しを評価したり、流行りの店を消費したりすることではない。その一皿の背景にある、人の想いやこだわりに気がついたとき。 私たちの五感はより深く研ぎ澄まされ、店を出た後も心地よい「余韻」となって心に残り続けます。 今、東京・人形町にある『人形町 梅田』で起きているのは、50年続いた暖簾を次の世代へと繋ぐ、温かい人情の物語です。 先代の親方から三代目へと一から伝授され […] -
焼酎特集
私たちが知っている焼酎は、まだ、ほんの一部だ。
「焼酎は、強くて、安くて、大衆的なお酒」 そんなイメージを持っている人は、今も少なくないと思います。けれど、それは本当に焼酎のすべてなのでしょうか。これまで、焼酎の裏側にある技術や構造は、なぜかあまり表に語られてきませんでした。私たちが知っているはずの焼酎の姿は、まだ、ほんの一部なのかもしれません。 だからこそ、『bacchante』はこの特集を、一過性のトレンドとして消費するような記事にはしたく […] -
Sense
秘密の台所 第3回|台所から生まれる自由と、本質への渇望
「秘密の台所」のカウンターを支配しているのは、目に見えるレシピではない。その根底にあるのは、15年のキャリアで培ったプロフェッショナルな視点と、対極にある、衝動的でパーソナルな「好き」という感情の絶妙なバランスである。 後編では、店主の内面にある美学、そしてワインという巨大な潮流に対する彼の「誠実な向き合い方」を、1対話から紐解いていく。 開店を遅らせてまで会いに行った、造り手の「詩」 「ちょっと […] -
Pairing
今日は、「いつも」を「いつもじゃない」で楽しみたい気分の日。
知っている食材や料理で飲むのでは、今日は少しだけ物足りない。安心はあるけれど、そのままでは何か違う。新しいものを探すほどの気分でもないけれど、同じものをそのまま食べる気分でもない。 そんな日は、「いつも」の角度を変えてみる。 いつもの食材に、少しだけ○○を混ぜる夜 大きく変えなくていい。ほんの少し、文脈をずらすだけでいい。「和」を混ぜる。 スパイスを重ねる。 イタリアンに「東南アジア」を差し込む。 […]