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Scene
今日は、喧騒に包み込まれたい気分の日。
どんな感情もみんな、あの喧騒と一緒に包み込んでほしいとき。私は神保町の、あの赤い看板を目指す。 金曜の夜、カウンターにて。ビールと烏龍茶が運ばれ、当然のように、私の前には烏龍茶が、彼の前にはビールが置かれる。二人でふふっと笑い、グラスを取り替え、カチンと軽く乾杯をする。水餃子を取り分けてくれる、その綺麗な横顔を盗み見るように眺めていたら、湯気越しに視線が合う。肩が触れ合う距離も、店内の喧騒がカモフ […] -
Column
おかわりくださいの、おかわりしたくなる酒場
「おかわりしたくなる店」ってなんだろう 少し前までの私は、とにかくいろんな店に行くのが楽しかった。トレンドの店や気になる店に「好奇心調査」と称して足を運び、「行った」という事実の捺印を重ねる。新規開拓まわりのスタンプラリーのように。 けれど、酒場の楽しみ方も、歳を重ねるにつれて変わっていく。 今の私の好奇心の矛先は、新しいものより、すでに見知っている風景の中から宝物を探す方がしっくりくる。 気づけ […] -
Column
ひとりだって、ビールくらい好きに飲ませろ
ひとりで飲んでいてさみしそう、だなんて誠に余計なお世話である。暖簾をくぐり、人差し指をそっと立てて、静かにカウンターへ滑り込む。 いまだに、初めての酒場に入る時は少しだけ足がすくむ。心の中で「えいやー!」と叫び、静かに扉を押してしまえば、あとは案外なんとかなる。酒場の口開け一番に飛び込むのが好きだ。 まだ他人の体温を帯びていない凛とした空気は気持ちが良い。一番乗りでカウンターに根を張れば、「ひとり […] -
Column
東のコの字カウンターで愛を叫ぶ
大林で酒を呷りながら、これを書いている。少し酔っているくらいが、頭の力が抜けて、本音がするすると出てくる気がする。おゆるしください。 東京は、おしゃれな店がいっぱいある。 そういう店へ行くと、なんだか品定めされているような気がして、カウンターのハイチェアでお尻のベストポジションを探す。へんなところに力が入って、ぎこちなく背筋が伸びる。自分だけが場違いで、浮いているようで、居場所がないと思ってしまう […] -
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「おかわりください」のお品書き-愛おしい未練について
はじめまして、「おかわりください」と申します。 嘘みたいな本当の話ですが、この度、定期的に文章を書く機会をいただいてしまいました。くらくらしています。もちろん素面です。編集の方に「好きなように書いてください」と言っていただいたのですが、そんなことがあっていいのでしょうか。不安と、どきどきと、わくわくと。いろんな感情が入り混じる春です。どうか、気楽に読んでいただけたらうれしいです。 僭越ながら、少し […]