駅からお店へ向かう道。
週に2日だけ、密かに営業するイタリアンレストラン「nano」。
先日は台湾料理と白酒を楽しんだ。そして今日は、イタリアンと焼酎。
やっと営業日と予定が合って訪問!
同じ道を歩いているはずなのに、口の気分がまるで違う。
その感覚が、なんだかとてもいい。
お店に入ると、カウンターには焼酎がずらり。
イタリアンのお店なのに、焼酎。
お店の雰囲気の中にどこか浮いているような…でも、それがしっくりくるような2形態のいいところ。
その違和感が、この店らしい。
今日はイタリアンを食べたい気分。でも、焼酎も飲みたい気分。
そんな気持ちも迎え入れてくれる。

自由に組み合わせてみる
まずは焼酎のソーダ割りで乾杯。
最初に運ばれてきたのは、三陸のタコと枝豆、オレンジパセリのソース。
枝豆の甘み。
タコの食感。
そこにオレンジの爽やかさ。
まとまり方が気持ちいい。
そしてそこに焼酎。
「そんな合わせ方、いいんですか?」と言う前に、もう次の一口を飲んでいる。
さっぱりしているのに、ちゃんと余韻が残る。
あじのアグロドルチェは、バルサミコと梅干しの組み合わせ。
これがまた面白い。
酸味と酸味なのに、ちゃんとまとまる。知っている味のはずなのに、初めての感覚で気持ちがいい。


飲み方にルールはない!
トリッパとギアラのあったかいサラダは、じんわり旨みが広がる。
そこにセロリの爽やかさ。重たくなりそうなところを、ちゃんと整えてくれて気づけば、ソーダ割りだけじゃなく、お湯割りも飲んで完全にリラックスタイム。
「あー自由。」
飲み方、合わせ方に正解がない。
料理に合わせてもいいし、今の気分に合わせてもいい。
その感覚が、とても心地いい。
途中でワインを1杯。
“焼酎だけじゃなきゃいけない”空気がないのも、この店の好きなところ。
そして登場した、三陸の穴子のカツレツ。いつもなら、焼きか煮付けに焼酎。
でも今日は違う。
カツレツ。ふわっふわ。
穴子の甘みがちゃんと残っていて添えられたトマトには山椒。イタリアンなのに、どこか和の余韻。
そこにまた焼酎が合ってしまう。
そして「羊」。脂の乗り方も、羊らしさも、とてもいい。
ずっと噛んでいたくなる。脂を焼酎が流してくれて、また羊を食べたくなる。
完全にループ。


つい「美味しい」を伝えたくなる
気づけば、一品ごとに「美味しいです。」と店主に伝えている。
その距離感も、この店の魅力。
ソーダでも、お湯でも、ストレートでも。どんな飲み方でも否定されない。
それが、こんなにも楽しいし気持ちがいい。
そして最後に海老とズッキーニのパスタ。しっかり美味しいのに、どこかやさしい。
ここまで食べて飲んでいるのに、まだ食べられる。
締めは、チョコレートのテリーヌとアイスケーキ。そこに焼酎のストレート。
「こんな合わせ方、外でしていいんですか。」
そんな違和感すら、楽しい。
同じ場所なのに、料理とお酒が変わるだけで空気も変わる。その違和感と居心地の良さが、気持ちがいい。
ふと耳に入る店内に流れえる邦楽。イタリアンなのに、どこか日本。
焼酎なのに、どこか洋。その境界線の曖昧さが、この店の良いところ。

店舗基本情報
・店名:.nano|本格焼酎・ワイン・イタリアン
・エリア:渋谷/恵比寿
・予約:○
・Instagram